当協会は、昭和50年の設立以来、畜産振興上必要な機械施設の貸付け、乗馬
施設の貸付け、地方競馬の用に供する機械施設の貸付け並びに畜産及び馬事に関
する調査研究等の事業を実施してまいりました。
この間、畜産、地方競馬等をめぐる情勢は様々に変化しましたが、各都道府県
の畜産協会、農協をはじめ、地方競馬主催者、乗馬クラブなど関係の皆様方のご
理解ご協力により、貸付事業につきましては令和3年度末までで累計7万2千件
(うち畜産関係施設貸付6万9千件)、2,704億円(同1,957億円)の
貸付けを行っております。
一時期猛威を振るったコロナ禍の鎮静化に伴い、インバウンドを含めた国内需
要は回復基調にありますが、ウクライナ、ガザ等国際社会の不安定な状況は継続
しており、これに円安も加わって、海外から調達する飼料や燃料、農業機械等の
価格が高騰し、畜産経営を圧迫しています。また、食料安全保障の考え方の下、
畜産については飼料自給率の向上が大きな課題となっています。
地方競馬に関しては、コロナ下の巣ごもり需要と相まって過去最高の売上げを
記録する中で、共通インフラの更新整備等より競馬を楽しんでもらうための取組
が必要となっています。
乗馬に関しては、アニマルウェルフェアに関する意識の向上、生活に癒しやゆ
とりを求める意識の変化等を受け、国民の関心も高まっています。
当協会は、平成25年4月に公益財団法人に移行しましたが、令和4年度から
畜産貸付事業において附加貸付料率を引き下げる等一層利用しやすい仕組みに改
めたところです。これからも国、都道府県の施策と連携して、低廉でより使い勝
手の良い貸付事業等を展開することにより、畜産の振興及び畜産物の安定供給の
確保、乗馬の普及並びに地方競馬の振興にお役に立ちたいと考えております。
今後とも当協会事業の一層のご活用方よろしくお願いいたします。
理事長 高橋 孝雄 |