(公財)畜産近代化リース協会
平成23年11月

Q

 

 信用保険の名称について、保証保険とか取引信用保険とかの名称も聞くので

すが、どの名称が正しいのですか。

A

 「信用保険」が本制度の名称です。「保証保険」という名称は、昨年の説明

時まで仮称していたものですが、この保険の制度立ち上げ時において、この保

険の性格から「信用保険」という名称の方が適当と判断しました。
 なお、「取引信用保険」の名称は、保険契約者たる協会と保険会社(東京海

上日動火災保険株式会社)が締結している保険商品名です。 


Q

 信用保険に加入する際の条件はありますか。

A

 基本的にはありませんが、個人の場合、保険への加入の依頼日の直前の税務

申告において事業所得が赤字のとき、法人の場合、直前の決算期において債務

超過のときは、保険金が支払われませんので注意してください。ただし、その

場合、保険料は返還されます。 


Q

 信用保険料の料率は0.5%ですが、この料率は今後どうなるのですか。

A

 保険料率は、協会と保険会社が協議して定めることとなっていますが、今後、

信用保険に係る保険事故の多寡等により料率の改定を行う可能性があります。

平成23年度から3年間は現在の0.5%の料率を予定しています。
 なお、協会が保険会社に納付する保険料率は0.85%で、協会は、最終借受者

(酪農家等)の負担を0.35%軽減しているところです。


Q

 信用保険料について、貸付契約書に記載されないのはなぜですか。 

A

 前問のとおり、保険料率が将来変動することがあること、また、信用保険料

は、最終借受者の「貸付施設の取得価額−納入済みの基本貸付料の額」(残債)

に応じて算定されますが、追加貸付けで残債が 500万円以上となるような場合

には、貸付施設ごとに対応できないことから貸付契約書には記載しないことと

しています。 


Q

 それでは、基本貸付料の残債等の確認は、どのように行えばよいのですか。

また、信用保険料の請求は、いつになるのですか。 

A

 9月と3月の基本貸付料等の請求の際に、併せて信用保険料の請求をします。

請求に当たっては、再貸付団体、最終借受者、貸付施設の種類、貸付年度、請

求額(信用保険料)等を記載した「信用保険料請求額(兼信用保険料負担額明

細表)」を示しますので、残債等の確認を願います。


Q

 協会から提示された依頼書様式(表・裏面)はA3版でしたが、A4版の様

式で提出してもよろしいですか。 

A

 A4版の様式でも構いません。様式の裏面の「畜産近代化リース協会信用保

険制度要領」の文字が小さいことから、A3版の様式を提示したところです。


Q

 依頼書(表面)の最終借受者の住所・氏名、記の貸付施設名欄、貸付開始希

望月欄、希望貸付年数欄、取得に要する価額(消費税抜)欄及び信用保険制度

の利用の有・無欄は、すべて最終借受者が記載しなければならないのですか。 

A

 依頼書は、最終借受者(酪農家等)が提出するものですので、原則として最

終借受者の住所・氏名は本人に自署・捺印をしてもらってください。その他の

欄は、借受者(農協等)において記載されても構いません。 


Q

 依頼書(表面)の記の貸付施設名欄、貸付開始希望月欄、希望貸付年数欄及

び取得に要する価額(消費税抜)欄を誤記載又は未記載で協会に提出した場合

はどうなるのですか。

A

 協会は、原則として修正又は空白欄への記載は行いません。

 協会のリース番号【協会記載欄】に当該施設に係るリース番号のみを記載し

ます。協会は、この番号で貸付契約の内容を掌握します。 


Q

 依頼書(表面)の信用保険制度の利用の有・無欄の有・無とは何ですか。ま

た、これは必ず記入しなければならないのですか。

A

 信用保険に初めて加入する場合は無に、すでに加入されている場合は有に○

印を記入願います。

 借受者(農協等)は、最終転貸者(借受者本人の場合を含む。)と最終借受

者(酪農家等)の信用保険の加入状況を管理、把握されていると思いますので

必ず記入願います。  


Q

 依頼書(表・裏面)を協会に提出しさえすれば、信用保険に加入になったと

解してよろしいですか。

A

 協会で受理した依頼書に、特段の問題がなければ加入したものとなります。

協会で受理した依頼書は、協会でコピーを取り、そのコピーした依頼書の記の

協会のリース番号欄にリース番号を記載し、下段の通知文に、@上記について

は何年何月から対象(加入)になったこと、A年月日(貸付契約年月日)を記

載し、B協会理事長印を押印して、借受者(農協等)に2部返送します。

 借受者は、送付された依頼書を最終転貸者(借受者自身の場合を含む。)と

最終借受者(酪農家等)に各1部交付し、保管するよう伝えてください。


Q

 保険金の支払いは、補償対象債権額から貸付施設の処分等により回収された

金額を差し引いた額に、縮小率90%を乗じて得た額とあるのはどういうこと

ですか。

※ 畜産近代化リース協会信用保険制度要領第2の2の(2)

A

 保険事故の発生により処分した施設の回収金を、補償対象債権額(貸付施設

の取得額から納入済みの基本貸付料の額を差し引いた額)に充当し、残額の

90%を保険金として支払うということです。

 なお、残額が555万円以上の場合でも、保険金支払額は5百万円が限度と

なります。


Q

 それでは、保険金の対象外となる残債の10%は、誰が負担するのですか。

A

 借受者(農協等)が協会に支払います。借受者は、最終借受者(畜産農家等)

に別途、請求を行うこととなります。


Q

 協会(保険契約者)と保険会社(保険者)との間で、一定の期間中の保険金

支払い総額の限度が定められるとはどういうことですか。

※ 畜産近代化リース協会信用保険制度要領第2の2の(2)後段

A

 万一保険事故に該当するような事態が多発したとしても、保険会社は、総額

として1事業年度において一定額(平成23年度の場合 8,000万円)を超える保

険金は支払わないということが「取引信用保険」契約で定められています。


Q

 保険事故が発生した場合、保険金支払額の算定の手順等はどうなるのですか。

A

 最終借受者(畜産農家等)が貸付料等の納入を怠り、協会信用保険制度要領

第4の4の保険事故と確定になった場合の例を示します。

 保険事故が発生した場合は、協会、借受者(農協等)及び保険会社で緊密な

事務の連携を取ることとなります。

 なお、可能な場合は最終借受者の協力も得ます。

 

【例】
  300万円 (ア) ⇒  保険事故発生による補償対象債権額
  200万円 (イ) ⇒  Q12の処分による回収金(貸付料等へ充当)
  100万円 (ウ) ⇒  (ア)−(イ) = 保険金支払算定対象額
   90万円 (エ) ⇒  (ウ)×90%(縮小率) = 保険金支払額
   10万円 (オ) ⇒  (ウ)−(エ) = 借受者負担額

 この例では、保険会社が最終借受者に対し、90万円の求償権をもつことと

なります。


Q

 中古機械は、信用保険の対象となりますか。

 

 協会が定める基準を満たす飼料生産利用施設(草地造成用機械施設及び自給

飼料生産利用機械施設)であれば、対象となります。


Q

 専門農協が協会へ貸付申請をする場合には、連帯保証人が必要となりますが、

信用保険に加入する場合は、連帯保証人を不要としてよろしいですか。

A

 従前どおり必要です。

 連帯保証人は、協会のための債務保証措置の制度であり、一方、信用保険は、

最終転貸者(借受者)と最終借受者(畜産農家等)の再貸付契約に基づく支払

債務が履行されないことによって被る最終転貸者の損害をてん補する制度です。

 なお、信用保険に加入していれば、保険事故が発生した場合、保険金が支払

われることから、連帯保証人はその分保証債務を免れることとなります。